夏休み中に 

 
夏休み中に いきなり
 
娘たちの背が伸びてきた
 
とくに 長女の背が伸びた
 
 
生まれたときは
 
座布団が じゅうぶん 
 
しき布団の代わりになっていた
 
 
風呂に入れるときも ちょっと片手で
 
両耳をふさいでやりながら
 
首の後ろをささえてやれば 
 
おもちゃみたいに
 
ぷかぷか浮いていたものだ
 
 
ひょいひょい 抱き上げることができた
 
撮影機材より軽かった
 
 
いま 「たかいたかい」をやったら
 
まちがいなく
 
ぎっくり腰になってしまうだろう
 
 
正座して
 
宿題を一生懸命やっている後ろ姿を見ていると
 
もう 幼児ではない
 
ということを思い知らされる
 
 
時間というものは まったくもって 
 
はやめることもできなければ
 
とめてしまうこともできない
 
 
 

ちびっこ写真展(2003年)
「作品と散文を組み合わせた4つの習作」・その2
(一部を改正)