「おとうさん、おとうさん!」
 
「おとうさん、あのねえ!…」
 
 
両側から 同時に 娘ふたりの声がかかる
 
お仕事中だから 後にしなさいと
 
今日も ついつい しかりつけてしまう
 
 
こどもの方から 父親に声をかけてくれるのは
 
(とくに女の子の場合)
 
小さいころの ごくわずかな時期だけだから
 
その貴重な対話のチャンスを 
 
むだにしてはいけない
 
と 思うのだが ついつい…の くりかえしである
 
 
たしかに 数百枚分の思い出を残して 
 
あっというまに
 
彼女らは 大人になってしまうのだろう
 
 
でもなあ おとうさんなあ 
 
この写真 
 
今晩中に仕上げねば ならねんだよなあ
 
 
 

ちびっこ写真展(2003年)
「作品と散文を組み合わせた4つの習作」より・その1